ギリシアの古都デルファイは、神のお告げを聞く神聖な場所だったそうです。写真は第5巻掲載の円形劇場。
世界仰天ミステリー シリーズ全5巻が借りられる様子がないので表に出しておきました。
この手の本が子どもにとって、いかに楽しい読み物であることか😊
今朝見ると一冊借りられています。
たかしよいち氏の『まんが世界のふしぎ物語』が個人的には好きなのですが、古いのと漫画ということで避けざるをえませんでした。
さて、写真の『世界仰天ミステリー 古代文明の神秘にせまる』の『デルファイの神託』の項を読みながら、私はアガサ・クリスティのパーカーパインの一編を思い出したのです。
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『デルファイの遺跡は、アポロン神殿を中心とする神の領域と、人びとのくらす都市部からなっていた。』
古舘明廣/著
『古代文明の神秘にせまる』より
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この文章と、クリスティの出だしを比べてみましょう。
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『ウィーラード・J・ピーターズ夫人は、じつのところギリシャなどに関心はないのであった。
またデルファイの古都についても、内心、いうべき言葉も見つからなかった。』
アガサ・クリスティ/著
『パーカー・パイン登場』より
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クリスティの筆致の軽妙なことと言ったら。
ゾクゾクするほどです。
18歳の青年の誘拐事件が起き、旅行中のパーカー・パイン氏が巻き込まれるお話。何と言っても最後のオチが効いてます。
幾度となく読み返していますが飽くことがありません。
先に『世界の不思議』に仰天しておいて、それから色々なミステリ本に入っていくと楽しさも100倍かと思うのですが。